ニナさんも春までいないし、もう一人も引越しちゃったし、さて公園で赤ちゃん連れの話し相手でも探すかね。といって公園の広場を見渡す。

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人っこ一人いねええええええ!!!!!!

いや、よく見ればウォーキングのおじさんと、芝生にうずくまってるおじさんがいますが、これ、違うよね。

あれか、私は場所を間違えてるのか?城址公園という所にいっているのですが、さすが城跡だけあって動悸・息切れ・めまいがもれなくついてくる坂道の上にあります。そういえばニナさんも以前、あそこ疲れるからやだーとか言っていたような。けど一番近い公園なんだよなぁ。

と言いつつタクミンを放つと、よりによってうずくまってるおじさんにトコトコ歩いていきます。なるべくならお近づきになりたくなかったけど、もうタクミンがおじさんの手元を覗き込んでしまってるのでしかたないです。挨拶して何をしてるのか聞いてみると、「この公園にはイチョウの木がない。銀杏の実を植えている。生えたら君も銀杏の実を収穫してもいいよ」とのこと。「20年後を楽しみにしてます」と言って立ち去りました。

よく考えてみたら正午きっかりに公園にいるのが悪いのかな?みんなお家でお昼食べてるもんね。(おじさんのことはなかったことにしている)

と後日ちょっと時間をずらしていくと、あら赤ちゃん連れの集団発見。タクミンと遊んでくれるかな?どきどき(ここで言っておくが、私のサイトを思い出してほしい。そうゲームサイトだ。おうちで引きこもってクリアしたゲームのレベル上げしてるような女である。一人ならまだしも、女の集団に気さくにハァイ!などと近づいてくスキルなんぞは持ち合わせてはいなのである。どきどき)

さて、どうしよっかなぁと考え歩いていると、電動車椅子のおじさんが目の前を横切ります。ああ、あなたは以前琉球ツバメを見せてくれたおじさん!と、ご挨拶していると「おじさん野鳥と友達になったんだ。赤ちゃんに四十雀みせてやるよ。ついておいで」とのこと。

野生の!シジュウカラと友達に?????

ついていくことにしました。

「あっれ?いないなぁ?いつもはボクがくるとすぐ来るのになぁ?」と、とぼけてるおじさんの後ろで遠い目をしてる私と、そんなことお構いなしにおじさんの電動車椅子のタイヤに石をこすり付けるタクミン。おじさんの妄想なのかしら?と不安になってると、突如おじさんの頭に小さな鳥が!!!!!!!!

すごい!ほんとに来たよ四十雀!!

どうやって手懐けたんですか?と興奮気味に聞くと「やさしさ」とのお返事。・・・。そうじゃない!私もそれやりたいんだ!もっと具体的にねぇ!!と思ってると、おじさんの武勇伝が始まった。

「実はオオタカも友達なんだ。」

ええええええええ!!!!絶滅危惧種!!!!!!!!

腕に止まりたがるから、傷だらけになってしまうそうだ。そ、それ、私もやりたい!。しかし残念なことにオオタカはこの公園にはたまにしか遊びに来ないらしく、遠くの公園に行かなくてはいけないそうだ。そりゃついていけないなぁ。

けど四十雀のアレはやりたいね。ぴぴっと鳴きながら顔の前でホバリングしたり腕に止まったりするんだよ。かわいいのぉ。おじさんはこれから『ナウシカおじさん』と呼ばせてもらうよ。いやぁ、いいもん見せてもらったと夕暮れの公園を後にした訳ですが・・・

タクミンごめんよぉおおお!!!赤ちゃんと遊ばせて上げられなかった。うだつの上がらない母をゆるして。がんばってお遊び仲間さがしますはい。

しかし、私の『変なおじさんスキル』は高いねぇ。感心するよ。